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オフィスコムの個室ブース
天井が開いているのは消防法のためでした

そもそも、どんな商品か

法人向け家具通販「オフィスコム」個室ブース・web会議ブースについて、掲載品がどこまで閉じているのかを数えた記事です。

どれがおすすめかを選ぶ記事ではありません。ブースなら音が止まるのかを確かめたものです。

まず結論だけ

  • 194点のうち、商品名に「遮音」と書いてあるのは2点だけでした
  • いちばん高い1,817,900円のブースは「天井開放型」。天井が開いています
  • 消防庁の通知は「天井及び壁により囲われたブース」を対象にしています。閉じると条件が付きます
  • その条件のひとつがブース内で外の非常放送が65デシベル以上聞こえること。音を通す設計が求められます

194点を数えた結果を見る →

オフィスコム公式サイトで在庫と価格を見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

オフィスコムには個室ブースが194点あります。10万円以上の本体は155点で、価格の中央値は383,570円です。

いちばん高い1,817,900円のブースは「天井開放型」でした。 天井が開いています。

そして商品名に「遮音」と書いてあるのは、194点のうち2点だけです。

価格・仕様・掲載点数は2026年8月20日に確認しています。

結論:ブースは、音を通すように作られています

先に答えを書きます。個室ブースは、閉じきらないように作られています。

理由は消防法です。天井を閉じると、消防設備の話になります。 そして閉じないための設計を、メーカーが選んでいます。

当サイトは前に、パーテーションには遮音の数値がないことを確かめました。ブースまで来ても、答えは同じ方向でした。

個室ブース194点を数えました

数え方を書きます。「個室ブース・集中ブース・web会議ブース」のカテゴリを1ページ100件で最後まで開き、194点(2026年8月20日に数えました)を取得しました。

商品名にどの言葉が入っているかを数えます。

商品名の表記 点数
1人用 100点
照明 64点
吸音 13点
天井開放 12点
遮音 2点
消火・警報・感知・不燃 0点

「遮音」は2点だけです。そして「消火」「警報」「感知」「不燃」と書いてあるものは1点もありません。 あとで見るとおり、これらは消防法の条件に出てくる言葉です。

価格は1,590円から1,817,900円まで。オプション部品を除いた10万円以上の本体155点で見ると、中央値は383,570円でした。

床面積も計算しました。寸法から出せる128点は、すべて6㎡以下で、中央値(=小さい順に並べたとき、ちょうどまん中に来る値)は1.14㎡です。

天井を閉じると「可動式ブース」になります

消防庁が2023年に通知を出していました。その冒頭に定義があります。

可動式ブース天井及び壁により囲われたブースで、防火対象物の床や壁に固定(工具等で簡単に取り外すことができるものを除く。)されておらず、人が出入りして利用するものをいう。)

出典:消防予第211号 可動式ブースに係る消防用設備等の取扱いについて(令和5年3月30日)(確認日 2026-08-20)

「天井及び壁により囲われた」とあります。天井が開いていれば、この定義に当てはまりません。

通知が扱っているのは、閉じたブースの中にスプリンクラーヘッドや感知器を付けなければならない場合に、どうすれば免除してよいかという話です。つまり、閉じると設備の話が始まります。

閉じる場合に付く条件

免除の条件を見ます。数字が具体的でした。

条件 内容
床面積 6㎡以下
天井と壁 不燃材料で仕上げ
消火 住宅用下方放出型自動消火装置の設置と点検
確認 外部から内部の火災を目視できること
用途 火気の使用・宿泊・仮眠を目的としないこと

床面積6㎡以下は、掲載品なら全部クリアします(128点すべてが6㎡以下でした)。引っかかるとすれば、それ以外の項目です。

そして、こんな除外条件がありました。

当該可動式ブース内に易燃性の可燃物が存し、住宅用下方放出型自動消火装置では消火困難と認められる場合(例えば、表面が合成皮革、クッション材が主にポリウレタンで構成されており、座面(正面幅が概ね800mm以上)及び背面からなるソファ等が存する場合)

ソファが入っていると、免除の対象から外れることがあるという書き方です。

ここで思い出してください。 冒頭で挙げた1,817,900円のブースは、商品ページに「ソファ4脚付き」とあります。そして「天井開放型」です。 天井が開いているので、そもそもこの通知の対象になりません。

もうひとつ、「床から2.5メートルを超える高さに放出口が設けられる場合」も除外に挙がっています。消火装置の試験で想定されていない設置になるためです。
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そして、65デシベル

いちばん効いてくるのは、スピーカーの条件だと思います。

非常放送の設備がある建物では、ブースの中にもスピーカーが必要になる場合があります。その免除条件がこれです。

当該可動式ブースの外に設置されたスピーカーによる放送について、当該可動式ブース内における音圧が65デシベル以上となることが確認できること。

外の放送が、ブースの中で65デシベル以上で聞こえること。 これが条件です。

遮音性能を上げるほど、この条件は満たしにくくなります。 満たせない場合は、ブースの中にスピーカーを付けるか、警報音(65デシベル以上)と発光で知らせる機器を付けることになります。その機器にも、停電時に10分間以上作動する電池が求められています。

つまり、静かにすればするほど、付けるものが増えます。

65デシベルは、日常の会話くらいの大きさです。非常放送がその大きさで中に届く、ということは、中の声も同じ道を通って外に出ます。 音は片道通行ではありません。

メーカーは、そのまま書いていました

ここまでの話を、商品説明に書いているメーカーがありました。

消防法を対応するために天面を解放しながらも吸音効果を保った扉一体型タイプ。

出典:REMUTE リミュート 吸音ブース ワイド フルオープン(税込781,000円・確認日 2026-08-20)

781,000円のブースが、消防法のために天井を開けていると書いてあります。仕様欄にも「天井開口 / フルオープン」とありました。

もう1つ、「遮音」と書かれていた2点のうちの1つも見ておきます。684,900円のブースです。

入口ロールスクリーン / 高機能ポリエステル 天井遮光プリーツ / 硬質フェルト材(厚さ9mm)

出典:CONBOX ロールスクリーン付き個室ブース ワイドタイプ(税込684,900円・確認日 2026-08-20)

天井にあるのは「遮光」プリーツです。光をさえぎるためのもので、ふさいでいるわけではありません。

届き方は、家具というより工事に近くなります

194点のアイコンを数えました。

表示 点数 割合
送料無料 169点 87.1%
日本製 161点 83.0%
搬入経路確認 113点 58.2%
設置付き 108点 55.7%
法人様送料無料 24点 12.4%
完成品 10点 5.2%

完成品は10点だけです。搬入経路確認が58.2%あります。

大きさも相応です。1,817,900円のブースは重量約150kg、梱包14箱でした。781,000円のブースは組立時間「3人 / 40分」と書かれています。

そして受注生産の商品が多く、階上げについては「エレベーターがない場合、もしくはエレベーターに商品が入らない場合は、2階まで無料。3階以上は商品1点毎に別途お見積」という条件が付いていました。

買う前に確認しておきたいこと

1つめは、何を期待するかです。 完全に音を止めることは、この製品の役目ではありません。 気が散らないようにする、視線を切る、周りへの音を減らす、までです。

2つめは、天井の扱いです。 天井開放型なのか、閉じているのかで、消防署に相談が要るかどうかが変わります。

3つめは、建物側の設備です。 スプリンクラーや自動火災報知設備、非常放送のある建物では、設置する前に管轄の消防署に確認してください。免除の判断をするのは消防署です。

4つめは、搬入経路です。 58.2%に確認の表示が付いています。エレベーターに入るかどうかが分かれ目です。

5つめは、組み立てです。 完成品は5.2%だけです。

6つめは、電源です。 照明やコンセント付きの商品は、天板下に電源の口数が指定されているものがありました。

向いている人/慎重になったほうがよい人

向いているのは、まず集中する場所がほしい人です。 視線を切って、周りの音を減らす効果は期待できます。

次に、web会議の背景を整えたい人です。 背面が一定になり、照明付きの商品も64点あります。

そして、工事をしたくない人です。 置くだけなので、建物に手を入れずに済みます。

慎重になったほうがよいのは、まず会話を聞かれたくない人です。 消防法の側が、外の放送が中で65デシベル以上聞こえることを求めています。 音が通る前提の製品です。

次に、建物の消防設備を知らない人です。 判断するのは消防署で、商品ページではありません。

最後に、予算を本体だけで見ている人です。 中央値383,570円に加えて、階上げや設置の費用が別になる場合があります。

まとめ

  • オフィスコムの個室ブースは194点。10万円以上の本体155点の価格中央値は383,570円です
  • いちばん高い1,817,900円のブースは「天井開放型」。 商品名に「遮音」とあるのは2点だけでした
  • 消防庁の通知は「天井及び壁により囲われたブース」を可動式ブースと定義しています
  • 閉じた場合の免除条件は床面積6㎡以下・不燃材料・住宅用下方放出型自動消火装置・外から火災を目視など
  • ソファ(座面の正面幅が概ね800mm以上・合成皮革とポリウレタン)があると、免除から外れることがあります
  • ⭐⭐外の非常放送がブース内で65デシベル以上聞こえることが条件のひとつ。静かにするほど付けるものが増えます
  • メーカーも「消防法を対応するために天面を解放しながらも吸音効果を保った」と書いていました
  • 完成品は5.2%。搬入経路確認が58.2%あります

音の話の前編は、オフィスコムの間仕切りにあります。

オフィスコム公式サイトで在庫と価格を見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます
Kagg.jpでオフィス家具を見る ※ 販売サイトに移動します

この記事の出典

この記事は、オフィスコムの「個室ブース・集中ブース・web会議ブース」カテゴリの掲載品194点を取得し、商品名に含まれる言葉・寸法と、一覧に表示されるアイコンを集計したうえで、代表的な商品ページと消防庁の通知で条件を確認して整理したものです。集計は2026年8月20日に当サイトが行いました。掲載点数・価格は変動しますので、購入前に必ず公式サイトでご確認ください。

集計について。「遮音」「吸音」などの数は、商品名に含まれる文字を数えたものです。商品ページの本文に記載がある可能性は否定できませんが、一覧で比べられる情報としては出ていないという意味になります。価格の中央値は、オプション部品を除くため10万円以上の155点を母数としました。床面積は商品名に3辺の寸法がある128点から幅×奥行きで計算した概算です。消防設備が必要かどうかの判断は管轄の消防署が行います。 この記事は通知の内容を紹介したもので、個別の可否を判断するものではありません。

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