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オフィスチェアの腰痛対策
7,389点に「腰痛」は0点、2,409点が「ランバーサポート」

そもそも、どんな商品か

オフィスチェアの腰まわりの表示について、国の指針が何を求めていて、実際の商品が何と書いているかを数えた記事です。指針の本文と、通販に掲載されている7,389点の商品名の両方を確認しました。

腰痛を治す椅子を紹介する記事ではありません。椅子で腰痛が治るかどうかは、このサイトでは判断できません。代わりに、国が椅子について何を挙げているか(4つの寸法)と、その4つを商品側がどこまで公開しているかを数えて書いています。

まず結論だけ

  • ⭐商品名に「腰痛」と書いた椅子は7,389点中0点でした
  • ⭐代わりに「ランバーサポート」が2,409点(32.6%)あります
  • 国の指針が椅子に求めるのは「体格に合った、又は調節できる椅子」で、数値はゼロです
  • ⭐その調節できる範囲を商品名に書いているのは、7,389点中3点でした

7,389点を数えた結果を見る →

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長い時間すわっていると、腰が気になってきます。だから椅子を買い替えようと思う。

では、「腰痛にいい椅子」は、どうやって見分けるのでしょうか。

商品名を数えて確かめました。

オフィスチェア7,389点のうち、商品名に「腰痛」と書いた商品は0点。 いっぽう、「ランバーサポート」(=背もたれの腰のあたりにある出っぱり)と書いた商品は2,409点(32.6%)ありました。

腰の話をしていないわけではありません。「腰痛」という言葉だけを、きれいに避けています。

「腰痛対策」と書かれた椅子を探しても見つからないのは、このためです。探す先を、言葉から寸法に変える必要があります。

制度は2026年8月28日に確認しました(掲載点数の集計は2026年8月20日取得分)。

結論:国も商品も、腰の数字は書いていません

先に結論です。

調べたもの 書かれていること 数値
国の指針 「体格に合った、又は調節できる椅子」 なし
商品名(7,389点) 「ランバーサポート」2,409点 ほぼなし

どちらにも数字がありません。 そのため「腰にいい椅子」を数字で選ぶことは、公開されている情報だけではできません。

できるのは、国が挙げた4つの寸法を、自分の体に合わせて確かめることだけです。 その4つは後半に書きます。

7,389点を数えました

オフィス家具通販のオフィスコムに掲載されているオフィスチェア7,389点(412シリーズ)について、商品名に腰まわりの言葉があるかを機械的に数えました。

商品名に書かれた語 点数 割合 シリーズ数
ランバーサポート 2,409点 32.6% 77
ハイバック 2,259点 30.6% 56
エルゴノミクス・人間工学 60点 0.8% 24
リクライニング 40点 0.5% 25
腰(腰楽・腰当てなど) 3点 0.04% 2
骨盤 1点 0.01% 1
姿勢 1点 0.01% 1
腰痛 0点 0% 0
疲れにくい・疲れない 0点 0% 0

「腰痛」も「疲れない」も、7,389点の中に1点もありませんでした。

いっぽう「ランバーサポート」は3点に1点です。 これは数え方の偏りでもありません。77シリーズに分かれていて、いちばん多いイトーキのAct2でも2,409点のうち744点(30.9%)です。 メーカーもオカムラ1,116点・イトーキ802点・コクヨ353点と分散しています。

「ランバーサポート」は、腰を支える部品の名前です。背もたれの下のほう、ベルトのあたりを前から押さえる出っぱりのことで、多くの椅子で高さや強さを変えられます。

同じ会社が、特集ページでは「腰痛対策」と書いています

ここが面白いところです。

商品名に「腰痛」が1点もないオフィスコムは、自社の特集ページでは「腰痛対策におすすめのオフィスチェア特集」という題をつけています。

同じ会社が、記事では「腰痛対策」と書き、商品名には1点も書いていない。

確認できなかったこと: なぜ商品名では避けているのか、その理由を説明した公開資料は見つけられませんでした。推測は書きません。 ただ、買う側にとって意味があるのは「商品名に無い」という事実のほうです。 商品名で腰痛対策の椅子を探しても、1点も見つかりません。

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国が求めているのは「合う椅子」ではなく「調節できる椅子」です

では、国は椅子について何を言っているのか。

厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針(平成25年6月18日・基発0618第1号)の「Ⅲ 座り作業 1 腰掛け作業 (1) 椅子の改善」に、こう書かれています。

座面の高さ、奥行きの寸法、背もたれの寸法と角度及び肘掛けの高さが労働者の体格等に合った椅子、又はそれらを調節できる椅子を使用させること。

挙げられているのは、この4つです。

  1. 座面の高さ
  2. 座面の奥行き
  3. 背もたれの寸法と角度
  4. 肘掛けの高さ

そして「◯cm以上」といった数値は、ひとつも書かれていません。書かれているのは「体格等に合った」「又はそれらを調節できる」という条件だけです。

つまり国が言っているのは、「良い椅子を買え」ではありません。「あなたの体に合わせられる椅子を使え」です。

その「調節できる範囲」が、商品名にありません

国が「調節できる椅子」と言うなら、どこからどこまで調節できるかが分かれ目になります。

数えました。

商品名の高さの書き方 点数 割合
「◯〜◯mm」=調節できると読める 3点 0.04%
「◯mm」=1つの数字だけ 379点 5.1%
高さの記載なし 7,007点 94.8%

7,389点のうち、調節できる範囲まで商品名に書いてあるのは3点でした。

国が「調節できる椅子を使わせること」と書いている、まさにその情報が、商品名からはほぼ読めません。

これは「書いていない」という意味であって、「調節できない」という意味ではありません。 実際の椅子はほとんどが高さを変えられます。数字は商品ページの仕様表のほうに載っています。 商品名だけを見比べても選べない、ということです。

ランバーサポートがある椅子は、1.5倍の値段でした

値段も数えました。

シリーズ数 価格の中央値
ランバーサポートの記載あり 77 48,239円
記載なし 335 31,430円

1.53倍です。 商品1点ずつで数えても146,900円と100,950円で1.46倍と、同じ向きになりました。

腰を支える部品が付くと、値段は上がります。 ただしそれで腰が楽になるかどうかは、このサイトでは判断できません。 分かるのは値段の差だけです。

なお、オフィスコムのオフィスチェアは10万円以上が4,410点(59.7%)で、中央値(=小さい順に並べたとき、ちょうどまん中に来る値)は119,200円です。通販に並んでいるオフィスチェアは、思っているより高いということも、あわせて数字で出ました。

買う前に見るのは、この4つです

国が挙げた4つを、そのまま確認のリストにします。商品名ではなく、商品ページの仕様表を見てください。

1. 座面の高さが、自分に合う範囲まで下がるか(足の裏全体が床につく高さが必要です。数字の中身はオフィスチェアの座面の高さにまとめました)

2. 座面の奥行きが、自分の太ももに合うか(深すぎると背もたれに届きません。オフィスチェアの座面の奥行きに数字があります)

3. 背もたれの高さと角度(ランバーサポートの位置が動くかどうかもここです。オフィスチェアの背もたれの高さにまとめました)

4. 肘掛けの高さ(机の天板の高さとの関係で決まります。オフィスチェアの肘掛けの高さに数字があります)

そして5つ目として、机との差を見てください。椅子だけを合わせても、机が合っていなければ姿勢は決まりません。デスクと椅子の差尺にまとめています。

この4つ(+差尺)が調節できる椅子なら、国の指針が言っていることは満たせます。 「腰痛」と書かれた椅子を探すより、確実です。

まとめ|オフィスチェアの腰痛対策は、言葉ではなく4つの寸法で選ぶ

オフィスチェア7,389点のうち、商品名に「腰痛」と書いた商品は0点、「疲れない」も0点でした。 代わりに「ランバーサポート」が2,409点(32.6%・77シリーズ)あります。

国の職場における腰痛予防対策指針が椅子について挙げているのは、座面の高さ・座面の奥行き・背もたれの寸法と角度・肘掛けの高さの4つ。数値はひとつも書かれていません。 求めているのは「体格等に合った椅子、又はそれらを調節できる椅子」です。

ところが、その調節できる範囲を商品名に書いているのは3点(0.04%)でした。 数字は仕様表のほうにあります。

ランバーサポートが付く椅子は、シリーズの中央値で1.53倍の値段でした。 それで腰が楽になるかどうかは、このサイトでは判断できません。

選ぶときに見るのは、「腰痛」という言葉ではなく、4つの寸法が自分に合わせられるかどうかです。

その4つを仕様表で確かめながら探すなら、下の2つが見やすい売り場です。Kagg.jpはオカムラ・コクヨなどのメーカー品を扱っていて、各寸法が仕様表に載っています。オフィスコムは、今回7,389点を数えた売り場そのもので、価格帯の幅が広いです。どちらも「腰痛」では絞り込めません。座面の高さ・座面の奥行き・背もたれ・肘掛けの4つで見てください。

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オフィスコムでオフィスチェアを見る ※ 販売サイトに移動します

この記事の出典

この記事は、厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針の本文を読み、椅子について何が求められているかと、そこに数値があるかを確認したものです。あわせて、通販に掲載されているオフィスチェア7,389点(412シリーズ)の商品名を機械的に集計しました。集計はすべて商品名を対象にしたもので、商品ページの仕様表は含みません。シリーズ数は商品データに付いているシリーズ名で数えました。

制度の確認は2026年8月28日、掲載点数の集計は2026年8月20日取得分です。

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