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マットレスの硬さは体重で決まる?50kgに100Nと170Nが出ました

そもそも、どんな商品か

「体重◯kgなら◯ニュートン」と書いているページを集めて、数字を並べた記事です。「マットレス 体重別」で検索して1ページ目に出た8ページと、硬さを選べるメーカー1社の公式ページを、1つずつ読みました。

あなたに合う硬さを1つに決める記事ではありません。読み比べた結果、決められるだけの材料が公開されていなかったからです。代わりに、体重からどこまで絞り込めるのか、絞りきれない残りを何で埋めるのかを書いています。

まず結論だけ

  • 体重50kgの人に勧められている硬さは、100Nから170Nまで開いていました
  • 100N表示の実物は70〜130N、170N表示は133〜207N。法律の誤差を足しても重なりません
  • ⭐同じ140Nが「45kg以下」「標準体型」「やや肥満」の3通りに割り当てられていました
  • ⭐1ページ目8ページのうち、体重とNを結びつけていたのは4ページだけです

8ページを並べた表を見る →

モットン公式サイトで3つの硬さを見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

体重50kgの人がマットレスを買おうとして、「体重別」の解説を読んだとします。

あるページには100Nと書いてあります。別のページには170Nと書いてあります。

同じ体重の同じ人に、1.7倍ちがう硬さが勧められています。

体重を入れれば硬さが1つに決まると思って調べはじめると、読むほど決まらなくなります。

「マットレス 体重別」で検索して1ページ目に出た8ページを全部読み、体重ごとに勧められている硬さを並べました。調べたのは2026年8月29日です。

結論:体重から硬さを1つに決めることは、いまの情報ではできません

先に結論を書きます。

調べたこと 結果
読んだページ 8ページ
(「マットレス 体重別」
の1ページ目)
体重とNを
結びつけていた
4ページ
体重50kgの人に
勧められた硬さ
100N〜170N
体重65kgの人に
勧められた硬さ
120N〜200N
同じ140Nが
割り当てられた体重
45kg以下標準体型
やや肥満 の3通り

N(ニュートン)は、ウレタンをどれだけの力で押しつぶせるかを表す数字です。大きいほど硬い、という向きで使われます。

「体重が重いほど硬いほうがよい」という向きは、8ページとも一致していました。 食い違っているのは、その向きのどこに線を引くかです。そして線の引き方が、同じ体重に100Nと170Nを割り当てるほどずれています。

8ページを並べました

「マットレス 体重別」で1ページ目に出た8ページを、上から順に読みました。体重の数字と硬さのNを結びつけていたのは4ページです。残る4ページは、素材・厚み・BMIなど、別の軸で答えていました。

ページ 何で答えているか Nの記載
cacom 体重帯ごとのN あり
楽天
(room-cr)
体重帯ごとのN あり
グースリー
(楽天)
体重帯ごとのN あり
ヘヤゴト 体重帯ごとの
商品名とN
あり
みんかつ 体型の区分ごとのN
(体重の数字なし)
あり
エマ・スリープ 体重帯ごとの素材 一部のみ
快眠タイムズ 体重ごとの厚み なし
nemuli BMIの区分 なし

「体重別」という言葉で検索しても、体重の数字とNの数字を結びつけているのは半分だけでした。

BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で出す数字で、18.5未満・18.5〜25未満・25以上で区分されます。体重だけでは決まりません(同じ60kgでも身長が違えばBMIは変わります)。快眠タイムズが答えている「厚み」も、硬さとは別の数字です。

N を出している4ページの中身

ページ 〜50kg 55〜70kg 70〜90kg
cacom 100N
(40〜55kg)
140N
(55〜70kg)
170N
(70kg以上)
楽天
(room-cr)
100N
(40〜55kg)
140N
(55〜70kg)
170N
(70kg以上)
グースリー
(楽天)
130〜160N
(〜50kg)
160〜200N
(50〜70kg)
200〜240N
(70〜90kg)
ヘヤゴト 140N
(50kg未満)
170N
(50〜80kg)
280N
(80kg以上)

cacomと楽天(room-cr)は、体重帯もNも完全に同じでした。100N/140N/170Nで、区切りも40〜55kg/55〜70kg/70kg以上でそろっています。2ページありますが、中身は1つと数えたほうが実態に合います。

グースリーは、同じ体重帯に30〜60N高い値を割り当てています。50〜70kgに160〜200N。cacomの同じ帯は140Nです。

ヘヤゴトの数字は、メーカー(モットン)の区分をそのまま使ったものです。モットンの公式ページには、45kg以下ならソフト(140N)、46〜80kgならレギュラー(170N)、81kg以上ならハード(280N)と書かれています。

体重50kgの人に勧められている硬さ

同じ人に何が勧められるかを取り出すと、こうなります。

ページ 体重50kgの人へ
cacom/楽天(room-cr) 100N
グースリー(楽天) 130〜160N
ヘヤゴト/モットン 170N
(46〜80kgはレギュラー)

いちばん低い100Nと、いちばん高い170Nで1.7倍です。

体重50kgの人に勧められている硬さ 体重50kgの人に勧められている硬さ うすい帯=法律が認めている表示の誤差の幅 実物は70〜130N グースリー = 130〜160N 実物は97〜196N モットン・ヘヤゴト = 170N 実物は133〜207N 100Nの幅と170Nの幅は、重なりません 60N 100N 140N 180N 220N
図:同じ体重50kgの人に、100Nと170Nが勧められています。表示の誤差を足しても、この2つは重なりません

体重65kgの人でも、120Nから200Nまで開きます

標準体型と呼ばれる帯でも、そろいませんでした。

ページ 体重65kgの人へ
みんかつ 120N(「普通」)
cacom/楽天(room-cr) 140N
グースリー(楽天) 160〜200N
モットン 170N

120Nと200Nでは、1.7倍です。50kgのときと同じ幅が、そのまま残っています。

モットン公式サイトで3つの硬さを見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

表示の誤差を足しても、100Nと170Nは重なりません

「Nの数字なんて誤差の範囲では」と思うかもしれません。そこも計算しました。

ウレタンのマットレスは、硬さのニュートン表示が家庭用品品質表示法(=日用品に、材料や性能の表示を義務づけている法律)で義務づけられています。そして表示していい範囲も決められています。「その硬さを示す数値に200ニュートンを加えたものの±10%以内」です。

計算するとこうなります。

表示 認められる幅 実際の範囲
100N ±30N 70〜130N
120N ±32N 88〜152N
140N ±34N 106〜174N
170N ±37N 133〜207N
200N ±40N 160〜240N

100N表示の実物は70〜130N、170N表示の実物は133〜207N。この2つは重なりません。

つまり、体重50kgの人がcacomを読んで100Nを買うのと、モットンの区分に従って170Nを買うのとでは、確実に別物のマットレスを買うことになります。「どちらでも似たようなもの」ではありません。

逆に、1段階の違いは誤差に埋もれます

同じ計算を、隣り合う推奨値どうしでやると逆の結果になります。

組み合わせ 実際の範囲 重なるか
100Nと120N 70〜130/88〜152 重なる
120Nと140N 88〜152/106〜174 重なる
140Nと170N 106〜174/133〜207 重なる
100Nと170N 70〜130/133〜207 重ならない

「痩せ型は100N、普通は120N」のような1段階の違いは、表示の誤差の中に収まります。 体重で1つ隣の区分に移っても、実物が同じ硬さになる可能性があります。

確実に違うと言えるのは、2段階以上離れたときだけです。この計算のもとになった許容誤差の話は、別の記事で詳しく書きました(高反発マットレスの後悔|55点を数えたら硬さは150〜260Nでした)。

同じ140Nが、3通りの体重に割り当てられていました

いちばん分かりやすい食い違いが、これです。140Nという同じ数字が、まったく違う体重に割り当てられていました。

出どころ 140Nは誰向けか
モットン(メーカー) 45kg以下
(いちばん軽い人)
cacom/楽天 55〜70kg
(標準体型)
みんかつ やや肥満
(重い側)

メーカーが「いちばん軽い人向け」として売っている硬さを、解説ページは「標準体型向け」と書き、別のページは「やや肥満向け」と書いています。

どれかが間違っている、という話ではないと思います。 硬さの体感は、Nだけでなく厚み・密度・上に載っている層・寝る姿勢でも変わります。モットン自身が公式ページで、ウレタンは反発弾性(%)・体圧分散(=体の重さを一か所に集めず、広い面で受けること)・密度(D)・硬さ(N)の4つが関係していて、そのバランスが大事だと書いています。

つまり「140N」という数字だけでは、誰向けかは決まらないということです。だから同じ数字が3通りに割り当てられます。

コイルのマットレスには、そもそもNがありません

もうひとつ、体重別の表が使えない場合があります。

家庭用品品質表示法で硬さの表示が義務づけられているのは、ウレタンフォームの部分の最大の厚さが50mm以上のマットレスです。ポケットコイル(=ばねを1個ずつ袋に入れて並べた構造)が主体の製品は、ここに当てはまらないことがあります。

実際、NELLマットレスの公式サイトには、硬さのNが書かれていません。 ポケットコイルを1,734個(ダブル)使った13層構造という説明はありますが、ニュートンの数値はありません。硬さの選択肢もありません。

みんかつは、コイルについては線径(コイルの針金の太さ)で区分していました。痩せ型1.4mm、普通1.6mm、やや肥満1.8mm、肥満2.0mm、かなり肥満2.2mmです。ウレタンのNとは別の物差しなので、そのまま比べることはできません。

コイルを検討しているなら、体重別のN表はそもそも使えません。

モットン公式サイトで3つの硬さを見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

では、どうやって選ぶか

体重から硬さを1つに決めることはできませんでした。では何もできないかというと、そうではありません。 分かったことを、使える形に並べます。

①体重で絞れるのは「軽い側か、重い側か」まで

8ページとも、体重が重いほど硬いほうがよいという向きでは一致していました。そして表示の誤差の計算から、2段階以上離れれば実物も確実に違うことが分かっています。

つまり、体重で絞れるのはこのくらいです。

あなたの体重 絞り込めること
45kg前後より軽い 標準的な硬さでは
硬すぎる側に振れやすい
50〜80kg どのページでも真ん中
(絞り込めない)
80kg以上 標準的な硬さでは
やわらかすぎる側に振れやすい

体重が真ん中の人ほど、体重からは何も決まりません。 8ページの推奨が120Nから200Nまで開いているのが、まさにこの帯です。

②残りは「買ったあとに直せるか」で埋めます

数字で決めきれない以上、合わなかったときに何ができるかを買う前に見ておくことになります。方法は2つです。

備え 中身
硬さを選び直す 同じメーカーの中で
別の硬さに替える
モットン
(3段階・1回)
返す 返金してもらう NELL
(14〜120日・返送料0円)

「選び直す」は、同じメーカーの中でしか成り立ちません。 ここまで見てきたとおり、A社の140NとB社の140Nは、体感が同じとは限らないからです。同じメーカーの同じシリーズの中でだけ、140Nと170Nは「作り分けられた2つ」として比べられます。

モットンは、ソフト(140N)/レギュラー(170N)/ハード(280N)から注文時に選びます。 使ったあとで合わなければ、返金保証期間内に限り、配送手数料4,500円/個のみで1回だけ交換できます。硬さだけでなくサイズの交換にもあてはまります。

NELLは硬さを選べません。 そのかわり14日目から120日目までのあいだ、返送料0円で返せます。 硬さのNを公表していない製品なので、数字で選ぶことは最初からできません。返せることのほうで埋める形です。

買う前に確認しておきたい条件

⚠モットンは、交換すると返金保証が使えなくなります。

公式ページに「1度交換を行いますと返金保証期間内であっても返金保証対象外となります」と書かれています。硬さを1回替えたら、そのあと「やっぱり返したい」はできません。 選び直すか、返すか、どちらか一方です。

⚠モットンの返金保証は「90日たってから14日以内」です。

「90日間お試し」と書かれていますが、90日以内ならいつでも返せる、という意味ではありません。 商品到着から90日経過後、2週間以内に返品する形です。89日目には返せません。

⚠モットンの返金では、返送料と手数料が買った側の負担です。

特定商取引法に基づく表記に、「返金の場合、配送手数料・代引き手数料・銀行振込み手数料・印紙代・商品返品の際の送料はお客様ご負担となります」と書かれています。印紙代は合計購入金額が5万円以上の場合に発生します。

⚠NELLは「寝心地に関係のない理由」では返せません。

公式サイトに「サイズを間違えた/色味が想定と違った等、寝心地に関係のない理由での返品対応はできかねます」と明記されています。サイズ選びのやり直しには使えません。

お試し期間の条件は会社ごとにかなり違います。11社ぶんを並べた記事があります(マットレスのお試し期間を11社で調べた)。

硬さが体に合うかどうかには個人差があります。腰や背中に痛みが続いている場合は、寝具を替える前に医療機関にご相談ください。

向いている人/慎重になったほうがよい人

硬さを選べる製品(モットン)が向いている人

  • 体重が45kg以下、または81kg以上の方。 ここは8ページとも「標準から外れる側」と見ていて、標準的な硬さ1種類の製品では合わない側に振れやすくなります
  • 前に買ったマットレスが硬すぎた/やわらかすぎたという失敗をしている方
  • 硬さを1回替えれば納得できそうで、返金までは求めていない

返せる製品(NELL)が向いている人

  • 体重50〜80kgの方。 この帯は8ページの推奨が120Nから200Nまで開いていて、数字からは絞り込めません
  • コイルのマットレスを考えている方。 Nが出ないので、体重別の表は最初から使えません
  • 返送料を負担したくない方

慎重になったほうがよい人

  • 選び直しと返品の両方を残しておきたい方。 モットンは交換すると返金保証が消えます
  • すぐ返したい方。 モットンは90日たつまで返せません
  • サイズを間違えたときに返したい方。 NELLは寝心地以外の理由では返せません
モットン公式サイトで3つの硬さを見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

まとめ|マットレスの硬さは、体重だけでは決まりません

「マットレス 体重別」で1ページ目に出た8ページのうち、体重の数字と硬さのNを結びつけていたのは4ページでした。残りは素材・厚み・BMIという別の軸で答えています。

体重50kgの人に勧められている硬さは100Nから170Nまで、体重65kgの人でも120Nから200Nまで開いていました。 どちらも1.7倍です。

表示の誤差を足しても、100Nと170Nは重なりません。 実物は70〜130Nと133〜207Nで、確実に別物です。逆に1段階だけの違いは誤差に埋もれます。

同じ140Nが「45kg以下」「標準体型」「やや肥満」の3通りに割り当てられていました。 硬さの体感はNだけで決まらないので、こうなります。

体重で絞れるのは「軽い側か、重い側か」までです。真ん中の50〜80kgの人は、体重からは何も決まりません。残りは、合わなかったときに硬さを選び直せるか、返せるかで埋めることになります。

その2つを実際に用意しているのが、下の2社です。モットンは140N・170N・280Nの3つから硬さを選べて、交換は1回だけできます(配送手数料4,500円/個。交換すると返金保証は消えます)。NELLは硬さを選べない代わりに、120日間フリートライアルで返品送料が0円です(14日以上使ってから。寝心地に関係のない理由では返せません)。金額と日数は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトでご確認ください。

モットン公式サイトで3つの硬さを見る ※ 写真と価格は公式サイトで見られます

この記事の出典

この記事は、2026年8月29日に「マットレス 体重別」でGoogle検索し、1ページ目に表示された8ページを1つずつ開いて、体重区分ごとに書かれている硬さ(ニュートン)を書き写したものです。あわせて、硬さを選べる唯一のメーカーとしてモットンの公式ページと特定商取引法に基づく表記を、Nを公表していない例としてNELLの公式ページを確認しました。硬さの表示義務と許容範囲は消費者庁の家庭用品品質表示法のページで確認しています。許容範囲の数値は、規定の計算式(表示値+200ニュートンの±10%)をこちらで計算したものです。

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